東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

エミリア・ロマーニャ と トスカナ (イタリア)
1999 年 6 月


20. サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会 -2(ラヴェンナ)

サンタ・ポリナーレ・イン・クラッセ教会の内部

サンタ・ポリナーレ・イン・クラッセ教会は、西暦549年にラヴェンナの初代大司教マクシミアヌスによって聖別された。

マクシミアヌスと聖アポリナーレ

ここでちょっと確認しておくけど、マクシミアヌスは初代大司教で、聖アポリナーレ(サンタ・ポリナーレ)は初代司教だからね。お間違え無く。

マクシミアヌスは、その象牙の司教座が大司教館付属博物館に展示されている方だよ。


教会内部 右の画像を見ればわかるように、この教会は典型的なバシリカ様式(古代ローマ人が集会場として使っていた建物の形)の建物。

その意味では、初期のキリスト教建築の記念碑的な建物なんだそうな。

左右の壁は、6世紀のモザイク画「キリストの変容」によって飾られている。

だけど、私たちの目をひいたのは、教会奥の祭壇の天井にあるモザイク画。

キリストと十二使徒を表すヒツジ

それが下の画像にあるキリストと十二使徒を表すヒツジを描いたモザイク画。緑を地色とする色調が優しいし、全体の雰囲気も柔らかいでしょ。こんなキリスト教もあったのか !! って感じだよねえ。

キリストと12使徒を表すヒツジ

もう一カ所は閉まっていた

再び待たせておいたタクシーに乗り込み、向かったのはサンタ・マリア・イン・ポルト教会。だけど、この教会は残念ながら閉まっていた。

この教会の敷地内にある絵画館には、乱世イタリアの英雄チェーザレ・ボルジアの家臣だった騎士グイダレッロ・グイダレッリの墓標があり、それを見たかったんだけどね。

列車事故のために大混乱

ラヴェンナ駅でタクシーを降り、列車でボローニャに向かう。フェラーラまで足を伸ばす気もあったんだけど、ちょっと疲れちゃったから今日はここまで。

ところが、私たちを乗せた列車はカステル・ボロネーゼという駅で停車。ここで運行を取りやめるから、次の列車に乗れということらしく、乗客全員が列車を降りてしまった。この列車はボローニャまで行くはずだったのになあ。

ホームで待つことしばし。やがて次の次の列車がやってきた。ところがこの列車は超満員。ラッシュ時の東京の電車に匹敵するほどだ。怪訝に思いつつも、とにかく列車に乗り込む。とにかくボローニャに戻らないとねえ。

大混雑の列車の中では本を開くことも出来ない。仕方なく、座席に座っているオジサンが読んでいる新聞を眺めていた。どうせ読めないんだけどね。

その新聞にデカデカと載っている写真は、列車事故のシーン。ピアチェンツァという大きな活字も躍っている。ミラノとボローニャとの間で大きな列車事故があったらしい。それでこんなに大混乱しているわけだ。運が悪いよ。

ようやくボローニャに辿り着いたときには、既に夕方。私たちはヘトヘトに疲れていた。まずは駅の目の前にあるホテルに戻り、ちょいと休憩 ... 。

今夜は地元の大衆料理

ホテルで風呂につかり、ついでに湯船の中で下着類を洗濯。長旅ではコマメな洗濯が重要だよね。さもないと荷物が大きくなってしまうもんね。

ちょっと昼寝をした私たちは元気を回復。モンテグラッパ・ダ・ネッロという庶民的なレストランへ向かった。昨日とは違ってジーンズで気軽に行ける店だ。
  • 家内が選んだ前菜はエミリア・ロマーニャ州の名物となっているトルテリーニ。おへその形のパスタだ。まずまずの味。

  • 私の前菜は、モルタデッラ。これはボローニャ名物の巨大なソーセージのスライス。私の好みの味。

  • 二人のメインは、コトレッタ・アッラ・ボロネーゼ。仔牛の薄切りのカツの上に、生ハムやパルメザン・チーズを乗せたエミリア・ロマーニャ州の名物料理。美味い。しかし、疲れの残る家内は食べ残してしまった。

  • ワインはサン・ジョベーゼ・ディ・ロマーニャの赤 98年。しかし、これはちょっと失敗。クリームたっぷりの料理と合わせるには、むしろ白のほうが良かったみたい。
食事を終えてホテルに戻ってきたのは9時過ぎ。10時にはベッドにもぐりこむ。私たちの旅は、早寝早起きなんだ。

おっと、眠る前にラヴェンナの歴史を勉強しておきましょうかね。興味のある方はココをクリックして下さいね。

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