東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第四部 ローマ・ヴァティカン編

D31. ローマの休日で名高いスペイン階段・スペイン広場

スペイン広場から見上げたスペイン階段

聖ヨハネ(マルタ)騎士団本部のあるコンドッティ通りに並ぶ高級ブティックを眺め、老舗カフェ・グレコで休憩し、再び歩いてやって来たのはローマの観光名所スペイン広場だね。

イタリアの首都ローマにあるスペイン広場から眺めたスペイン階段とトリニタ・ディ・モンティ教会

上の画像は多くの観光客が歩くスペイン広場から、映画「ローマの休日」で名高いスペイン階段、その上のトリニタ・ディ・モンティ教会を眺めた様子なんだ。

スペイン階段を登ってトリニタ・ディ・モンティ教会へ

今日は朝からヴァティカン美術館・博物館、次いでサン・ピエトロ大聖堂を歩き回り、足腰は疲れ果てている。でも、ここまで来てローマの観光スポットを代表するスペイン階段を登らないわけにはいかないよね。

イタリアの首都ローマにあるスペイン階段から見上げたトリニタ・ディ・モンティ教会

というわけで、西暦1725年に完成したというスペイン階段を登り、その途中で息を切らせつつ、上にあるトリニタ・ディ・モンティ教会を眺めたのが上の画像だ。ちなみに、スペイン階段というのは通称で、正しくはトリニタ・ディ・モンティ階段というらしいけどね。

ところで、このスペイン階段なんだけど、西暦2014年春の報道によれば、西暦2015年から翌年にかけて修復工事が行われるとか。修復工事中も観光客に公開されるらしいけどね。その修復工事の費用の内、約2億円を負担したのは高級ブランド「ブルガリ」だった。ブルガリは西暦1884年にローマで創業したらしいけど、その130周年記念の為に修復の費用を寄付したんだそうな。

スペイン階段の上のトリニタ・ディ・モンティ教会の前の広場

ようやくスペイン階段を上りきり、トリニタ・ディ・モンティ教会の前の広場で息を休ませる。その広場の様子が下の画像なんだ。トリニタ・ディ・モンティ広場という場所らしいけど、観光客目当ての似顔絵画家や土産物屋さんが頑張っていたりする。

イタリアの首都ローマにあるスペイン階段の上のトリニタ・ディ・モンティ教会前の広場の様子

ちなみに、このトリニタ・ディ・モンティ教会の建設が始まったのは西暦1502年のこと。イタリアを支配しようとしていたフランス王ルイ12世の命によるものだった。そのフランス王ルイ12世の庇護あるいは支援の許にローマ教皇アレクサンデル6世の息子チェーザレ・ボルジアはイタリアに覇権を築こうとしたんだね。

スペイン階段から見下ろしたスペイン広場

さて、今度はスペイン階段を下っていく。映画「ローマの休日」のマネをして、アイスクリームを手に ・・・ というわけにはいかないんだ。というのも、今ではここでの飲食は禁止されているんだそうな。下の画像はスペイン階段から見下ろしたスペイン広場の様子なんだけど、観光客で混雑しているし、こんな場所でアイスクリームをなめていちゃ確かに迷惑だよね。

イタリアの首都ローマにあるスペイン階段から見下ろしたスペイン広場とベルニーニによるバルカッチャの噴水

このスペイン階段の下にあるのが、ローマを訪れる観光客で溢れているスペイン広場。近くにスペイン大使館があることから、そう呼ばれるらしい。広場の向こうに(画像の上に)向かう道が、ナポレオンにマルタ島を奪われた聖ヨハネ(マルタ)騎士団の本部のあるコンドッティ通りだね。

もう一度上の画像を見て欲しいんだけど、スペイン広場の中央には舟の形をした泉があるでしょ。これが、バルカッチャの噴水(あるいは舟の噴水)。この噴水の作者は、イタリア・バロックの巨匠ベルニーニなんだそうな。

ローマを流れるテヴェレ川で使われていたワイン運搬用の舟をモデルに作られたこの彫刻には、ミツバチの紋章がある。サン・ピエトロ大聖堂のブロンズのバルダッキーノ(天蓋)をベルニーニに作らせた教皇ウルバヌス8世の生家バルベリーニ家の紋章だよね。バルカッチャの泉は彼の命令で西暦1628年から1629年にかけて制作されたんだそうな。

そんなイタリア・バロックの芸術作品であるバルカッチャの噴水なんだけど、西暦2015年2月に壊されてしまったらしい。その夜、ローマのチームとオランダのチームによるサッカーの対戦があったんだけど、酔っ払ったオランダのサポーターたちが、ここで大暴れをした。その結果なんだそうな。この噴水、前年の秋に修復されたばかりだった。困ったもんだね。


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