東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「初秋のブルゴーニュ」 (フランス)

ディジョン、ジュヴレ・シャンベルタン、ボーヌ、ペルージュ、リヨン

12. オスピス・ド・ボーヌ (オテル・デュー) -1.

オスピス・ド・ボーヌ (オテル・デュー)に到着

連日のワインと美食のおかげか、家内は胃の調子が悪いらしい。昨夜も夜中に目が覚めて胃腸薬をのんだんだそうな。私はちっとも気づかなかったんだけどね。

そんなこんなでホテルを出発したのは11時過ぎ。私たちを乗せたタクシーは南へと向かう。昨日はこのグラン・クリュのワインの村ジュヴレ・シャンベルタンのブドウ畑を歩き、その中でも別格の名高いシャンベルタンとクロ・ド・ベーズのブドウ畑も見て歩いたんだ。

南へ向かい、ブルゴーニュのワインの中心であるコート・ドールのブドウ畑の中を走るタクシー。車窓の眺めも素晴らしかった。30分ほどでコート・ドールの中心地にしてブルゴーニュ・ワインの商都でもあるボーヌのホテル「ル・セプ」に到着。

フランスのブルゴーニュ地方のワインの商都ボーヌにあるオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の玄関

ホテルに荷物を置き、5分ほど歩いてやってきたのが、ボーヌでは絶対に見落とすことの出来ないオスピス・ド・ボーヌ(あるいはオテル・デュー)。西暦1443年に設立された施設なんだけど、上の画像にある玄関の上にもその年号が示されているね。

オスピス・ド・ボーヌ (オテル・デュー)の鮮やかな屋根

入り口でチケットを買い、オスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の中に入る。といっても、建物の中ではなく、施設の中庭だ。その中庭の眺めが下の画像なんだ。

フランスのブルゴーニュ地方のワインの商都ボーヌにあるオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の鮮やかな屋根

このオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)はいくつかの点で名高い施設なんだけど、その第一は上の画像に見える色彩鮮やかな屋根。中世ブルゴーニュ公国の古都ディジョンノートルダム教会の裏にあるヴォーゲ館の屋根も鮮やかなんだけど、このオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)には及ばないよね。

オスピス・ド・ボーヌ (オテル・デュー)を設立したニコラ・ロラン

上に書いたように、この施設が設立されたのは西暦1443年だった。でも、オスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の完成は西暦1451年のことだった。ちなみに、この施設を設立したのは、ブルゴーニュ公フィリップ善良公の宰相ニコラ・ロランとその奥方だった。

フランスのブルゴーニュ地方のワインの商都ボーヌにあるオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の鮮やかな屋根

ちなみに、その宰相ニコラ・ロランは美術の世界でも有名だね。と言っても、彼が画家や彫刻家だったわけじゃない。フランスの首都パリルーブル美術館には名画「宰相ロランの聖母」があるんだけど、その名画の制作を画家ヤン・ファン・エイクに依頼したのが中世ブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ロランだった。

ブルゴーニュの旅のきっかけがオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)

ところで、今回のブルゴーニュの旅なんだけど、そのきっかけを作ったのが実はこのオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)だった。

フランスのブルゴーニュ地方のワインの商都ボーヌにあるオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の鮮やかな屋根

もう相当に古いテレビ番組だから知らない人も多いかもしれない。かつて「スチュワーデス刑事」という日本のドラマがあった。そのドラマの舞台としてフランスのブルゴーニュ地方が採り上げられたことがある。その画面にオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)の映像が映し出された。その美しさの記憶が私たちをここへ連れてきたわけだ。

せっかくブルゴーニュのボーヌへ来るならば、古都ディジョンへも行きたい。ジュヴレ・シャンベルタンのブドウ畑も歩きたい。食の都リヨンのレストランへも行きたい。とまあ、希望は膨らみ、ブルゴーニュのあちこちを訪ね、リヨンまで行く長い旅になっちゃったんだけどね。


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