東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「アルザスとストラスブール (フランス)」

17. ストラスブールのレストランでアルザス名物料理

ストラスブールの旧税関のレストラン

ストラスブール大聖堂を歩き、その中の天文時計の仕掛けが動くのも見て、そろそろ観光はここまでにしようかな。西暦1952年にストラスブールに設置された欧州議会の議場なども興味はあるんだけどね。

フランス東部アルザス地方のストラスブールにある旧税関のレストラン

やって来たのはストラスブールを流れるイル川のほとりの旧税関(上の画像)。といっても昔の税関を見て歩こうというわけじゃない。この建物の中にレストランがある。その川べりのテラスのテーブルで食事をしたいんだ。ロンドンに帰る前にアルザスのワインを飲み、アルザスの名物料理を食べておこうというわけだ。

ところが、このレストランの入り口はどこだ。探し回ったあげく、川とは反対側の商店街の横丁に入り口が有ったよ。その入り口で出迎えてくれた民族衣装の女性に川べりのテーブルで食事をしたい旨を告げる。が、今は川べりのテラスは満席だと ・・・ 。ちょうどそこへ通りがかったマネージャー氏が言うには、5分待てば川べりのテーブルが空くって。有り難い。5分くらい待ちますとも。

イル川のほとりのテーブルでアルザスのワイン

間もなくイル川のほとりのテーブルに案内された。さて、飲むべきはアルザスの白ワインに決めているんだけど、一昨日歩いたリクヴィールワインを含めて種類も銘柄も多いからね。どれにするかな。

フランス東部アルザス地方のストラスブールにある旧税関のレストランで飲んだワインのエチケット

ワイン・リストを眺めて選んだのが上の画像のエチケットのワイン。アルザスのリースリングだね。一緒にオーダーしたのは当然ながらアルザスの名物料理だ。

アルザスの名物料理 ウナギのマトロート

今日は前菜は無しでいきなりメインを食べることにした。やがて登場した家内のメインは鱒のマトロート。そして私のメインはウナギと川カマスのマトロート(下の画像)なんだ。

フランス東部アルザス地方のストラスブールにある旧税関のレストランで食べたウナギと川カマスのマトロート

家内の鱒は尾頭付きで皿に乗っているし、私のウナギと川カマスは骨付きのぶつ切りだったりする。でも、蒸し煮に使う白ワインのフルーティな香りと酸味で鱒もウナギも川カマスもあっさりと仕上がっていた。プリプリとはじける身がとっても美味かったよ。

マトロートというのは基本的には川魚などとワインなどで蒸し煮にした料理なんだけど、フランス各地に様々なマトロートがある。このアルザス地方ではリースリングなどの地元の白ワインを使ったウナギを中心とする川魚のマトロートだね。

ちなみに、ブルゴーニュ地方に行けば赤ワインを使った川魚のマトロートがあるらしい。パリの北に広がるノルマンディー地方に行けば、地元名産のシードル(リンゴ酒)を使った海の幸のマトロートが名物なんだそうな。フランスの各地方はそれぞれに美味しい食材を持っているけど、それぞれに地産地消で美味しい料理を楽しむことが出来るわけだね。

ストラスブールで食べたデザート

そして最後にデザートだ。このデザートを食べる為にここでは前菜をオーダーしなかったんだ。家内のデザートはイチゴ。私のデザートはアップル・パイ。どちらもとっても美味しかったよ。

フランス東部アルザス地方のストラスブールにある旧税関のレストランで食べたデザート

そして問題はコーヒーだった。店のメニューにあったカフェ・アルザシアンというコーヒーをオーダーしたんだけど、これがかなりのクセモノだった。コーヒーにゲヴルツトラミネールの白ワインを入れてあるらしい。もともと香りの強いゲヴルツトラミネールがコーヒーの中で加熱されて香りが強烈になり、それがコーヒーの香りと喧嘩を始めた感じ。普通のエスプレッソかカフェ・オ・レにすればよかったよ。

そんなコーヒーはともかく、ストラスブールで最後に楽しんだ食事とアルザスのワインには大満足。ウナギのマトロートはとっても気に入ったよ。そんな後味を心の中で噛みしめながらホテルに戻り、預けておいた荷物を受け取り、タクシーでストラスブール空港に向かった。

小さなストラスブール空港の中にあるのは小さな雑貨屋さんのような免税店だけ。巨大なヒースロー空港の免税店とは比較にならなかったよ。それでもアルザス名産のトリュフ入りのフォアグラの缶詰を買った。これを食べるのが楽しみだ。

ロンドン行きの飛行機に乗り込み、ストラスブール空港を離陸したのは18時半。3泊4日の短い旅だったけど、アルザスとストラスブールを満喫できたね。リクヴィールで買ったヒューゲル社のゲヴルットラミネール・ヴァンダンジュ・タルディヴ(詳しくは次のページ)のように凝縮された旅。でも、心の片隅で誓っているのは、明日のお昼はロンドンのパブで大好きなイングリッシュ・ブレックファストを食べようってことだったけどね。


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