東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記「ローマとポンペイ(イタリア)」

11. ローマ散策

ローマの真実の口

今朝は7時半に目が覚めた。家内はまだ眠っている。今日はローマを散策するんちゃうんかな。真実の口を見に行きたいと言っていたはずだけど。ともかく家内を起こす。

ようやく起きだした家内は、昨夜の孤軍奮闘を懸命に訴える。発熱してうなっている私の額に何度も冷たいタオルを乗せ、布団をかけてやった。他方で一人で荷造りも済ませた。だから、起きることができなくても仕方ないのだとの主張だ。

なるほど、そんな気もする。おかげ様で私の体調もかなり回復しているみたい。とはいえ、髪を整える気力はなかったけどね。ま、ボサボサの頭でも気にしないことにしよう。

ともかく今日は旅の最終日だ。仕度を済ませ、10時にホテルを出る。タクシーを降りたのは、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の前だった。6世紀にギリシャ正教徒の為に建てられ、12世紀にロマネスク様式に改装されたという歴史ある教会。でも、今日のお目当てはその教会じゃなかった。

教会の脇の鉄格子の中、多くの観光客が並んでいる。彼らのお目当てが下の画像。もちろん私たちのお目当てでもある。あの名高い「真実の口」だね。順番が来た観光客は、皆さん一様に真実の口に手を入れて写真を撮っている。映画「ローマの休日」のグレゴリー・ペックのように。

ローマの真実の口(イタリア)

やがて私たちの順番が来た。仕事の関係もあって右手を無くすのは困ると考えた私は、左手を真実の口に入れた。対する家内は何も考えずに利き腕の右手を入れている。女の方が度胸がある。「私は正直者だから」と家内。じゃあ、私は嘘つきなのか ・・・ 。確かに身に覚えはあるけど。

古代ローマ帝国時代の城壁

待たせていたタクシーに戻り、ホテルにほど近いアウレリアヌス城壁のピンチアーナ門(下の画像)に到着。

ローマを守っていたアウレリアヌス城壁のピンチアーナ門(イタリア)

このアウレリアヌス城壁は、古代ローマ帝国の皇帝アウレリアヌスが蛮族の侵攻からローマを守る為に築いたんだそうな。ちなみに、イタリア王国(西暦1861年に成立)の軍とローマ教皇庁の軍が西暦1870年にこの城壁の前で戦火を交えている。王国軍が勝利を得て、ローマはイタリア王国に併合されたわけだ。

アウレリアヌス城壁のピンチアーナ門の近くのボルゲーゼ公園の一画にあるボルゲーゼ美術館には、イタリア・バロックの画家カラヴァッジョ彫刻家ベルニーニの作品が展示されているよ。

カラカラ浴場

ヴェネト通りを歩き、映画「太陽がいっぱい」でアラン・ドロンがコーヒーを飲んだというカフェ・ド・パリに寄り道をして、ホテルに戻ったのが12時前。近くの店でお昼を済ませる。

これで今回の旅も終わりだ。短い旅ながらローマとポンペイ遺跡を効率よく見てまわれたのも、ツアー旅行だからなんだろうね。但し、ポンペイ遺跡を歩きながらも、そこからの出土品を展示するナポリ国立考古学博物館に立ち寄らなかったことなど、不満もある。効率の良さと物足らなさ、どちらもツアーならではかな。

古代ローマ帝国皇帝カラカラが築いたカラカラ浴場(イタリア)

ホテルからツアー・バスで空港に向かう。車窓から見かけたのが、上の画像にあるカラカラ浴場。古代ローマ帝国の皇帝カラカラによって建設された浴場だね。ちなみに、カラカラ帝はマキャベリの「君主論」ではさほど高く評価されてはいないんだけど、その父親の皇帝セプティミウス・セウェルスはマキャベリによって見習うべき君主の一人とされているみたい。

ローマとポンペイの土産物

ローマの空港でフライトの手続きを終えたら、旅の最後のイベントが待っている。免税店での買い物だね。やがて飛行機に乗り込み、ロンドン(当時住んでいた)に向かう。

ローマとポンペイの土産物

自宅に戻ったら、最後にローマとポンペイの土産物の記念撮影(上の画像)だね。今回の旅の収獲は、靴 2足、Tシャツ、絵葉書、パルミジャーノ・レッジャーノ(チーズ)、パルマ・ハム、スパゲティ、キッチン用小物。しばらくはイタリアの旅の思い出に浸ることができるね。

ポンペイとローマの歴史

ついでと言ってはなんだけど、ポンペイとローマの歴史を整理してみた。興味のある方は読んでみてね。


旅行記「ローマとヴァティカン(イタリア)」




ヨーロッパ三昧 トップ・ページ

ヨーロッパの歴史風景

このサイト「ヨーロッパ三昧」には、下の姉妹サイトもあります。ヨーロッパに興味のある方は寄り道してくださいね。

ヨーロッパの歴史風景 バナー このサイト「ヨーロッパ三昧」の姉妹サイト「ヨーロッパの歴史風景」。ヨーロッパ各国の歴史に重点を置いてある。



Copyright (c) 2000-2015 Tadaaki Kikuyama
All rights reserved
このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。

このサイトの運営は、あちこち三昧株式会社が行います。