東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

エミリア・ロマーニャ と トスカナ (イタリア)
1999 年 6 月


30. サン・マリノ共和国にお別れ

イタリア統一の英雄 ジュゼッペ・ガリバルディ

ジュゼッペ・ガリバルディ サン・マリノの城門近くで見つけたのが、イタリア統一の英雄 ジュゼッペ・ガリバルディの胸像(右の画像)。彫刻家ガレッティの手によるもの。

イタリア統一の為にオーストリア軍と戦っていた彼は、このサン・マリノ共和国に逃げ込んできたことがある。1849年のことだった。

ジュゼッペ・ガリバルディ と サン・マリノ

ローマ解放に失敗したガリバルディは、フランス軍 更には オーストリア軍に追われ、1500名の敗残兵を従えて山中のサン・マリノ共和国まで逃げてきていた。

オーストリア軍は、サン・マリノ共和国に迫る。小さな共和国の元首はガリバルディに部隊の武装解除を求めた。やむなくガリバルディは兵士達に部隊の解散を命じた。1849年7月31日のことである。

しかし、部隊の解散に従わない義勇兵250名を率いたガリバルディは、サン・マリノ共和国を去り、北を指して落ちていった。イタリア統一を目指す彼の戦いは、まだまだ終わることはない。

サン・マリノの城門を出る

サン・マリノの城門 サン・マリノの城門(右の画像)を出て左を見れば、数台のタクシーが客待ちをしていた。これは有り難い。タクシーに乗り込み、リミニの駅に向かう。

サン・マリノからリミニまでは、タクシーで約 30分、料金は 70,000リラ(約 5,000円)だった。リミニ駅に到着した時は 3時半を少し回っていた。

リミニ駅からボローニャへ

リミニ駅のホームにあるカフェで休憩。カプチーノとオレンジ・ジュースで 8,400リラ(600円)。

隣のテーブルの 4人組の若者の一人が声をかけてきた。私が使っているペンを貸して欲しいんだって。「はい、どうぞ」。ペンを返してきた若者の「サンキュー」に、私は「ペルゴ」と答えた。ン ?? 間違えた !! あわてて言い直す。「プレゴ !! (どう致しまして)」。若者達に受けてしまった。

(覚えたばかりの言葉を恥ずかしげもなく使う積極性は評価できる。しかしなあ、キミは全然上達せえへんなあ。才能の問題なんやろか ... 。)

私たちが乗り込んだのは、4時7分発のボローニャ行きの IR(インター・リージョン つまり、中距離列車)。有り難いことにファースト・クラスの車両も接続されている。しかも、コンパートメントはガラガラだ。のんびりとボローニャに戻ることが出来る。

列車の中で爆睡 広いコンパートメントを二人で占領。列車が動き始めるや否や、横になった家内は爆睡(右の画像 ... 本人の希望により目猫を入れてある)。

やがて大粒の雨が降り始めた。慌てて列車の窓を閉める。私たちがサン・マリノを歩き回っている間、雨が降らなかったのは幸運だったねえ。

ヒツジの脳味噌を食べた

ボローニャに到着後、駅前のホテルに戻り、ちょっと休憩。

パパガッロ 暗くなってから、ボローニャ市内の斜塔近くにあるレストラン「パッパガッロ」(右の画像)に向かう。

ここも土地の料理を食べさせることで評判の店だ。
  • まずはワイン。以前から飲みたいと思っていたアルバーナ・ディ・ロマーニャ白の98年。イタリアで初めて DOCG となった白ワインなんだ。ちょっと期待はずれだったんだけどね。

  • 家内の前菜はボローニャ風パスタ。早い話がイタリアきしめん。麺がペッチャンコのスパゲティ。家内は絶賛している。丸スパの好きな私には、歯ごたえがもう一つという印象なんだけど。

  • 私の前菜は、カラスミのスパゲティ。ゆで具合がもう一つ。一昨日のトッレ・デ・ガルッツィのスパゲティのほうが好きだなあ。

  • 家内のメインは、コトレッタ・アッラ・ボロネーゼ。昨夜も同じ料理を食べているんだけどね。

  • それから、私のメインは、フリット・ミスト・アッレミリアーナ。つまり、エミリア風ミックスド・フライ。ズッキーニの揚げ具合がなかなかよろしい。

    が、今夜の主役は、ヒツジの脳味噌のフライ。おそるおそる口に運ぶと、 ... 悪くはない。柔らかくて、白子よりもあっさりとした食感だ。但し、「もう一度食べてみたい !!」というほどのものでもない。むしろ、アゼルバイジャンで食べたヒツジのキ・タマの方が美味いね。

    余談ながら、ヒツジの脳味噌は、地元では離乳食として赤ん坊に与えられていると資料にある。栄養豊富で消化に良い ... と。なるほど、イタリア人にはかなわないはずだ。
さて、ホテルの部屋でベッドに入る前には、恒例の歴史の時間だよ。山上の共和国サン・マリノの歴史に興味のある方は、ココをクリックして下さいね。

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