パリの「サン・ドニ」って ・・・ 気をつけないとフランスの首都パリで「サン・ドニへ行く」と言うと、ちょいとばかり誤解されることがあるらしい。パリ市内の10区にあるサン・ドニ門あたりは、世界最古の職業を営むお姉様方、いわゆる夜の蝶(その営業時間は夜に限らないけど・・・)が飛び交う地区なんだそうな。その他にも風俗関係のお店とかも多いって。その危ない地区を歩く場合は、相当な注意が必要というわけだ。(イギリスの首都ロンドンからのユーロ・スターの列車が到着するパリ北駅とかも近いんだけどね。)そして今日の私たちの目的地が「サン・ドニ」なんだ。と言っても、上に書いたパリ10区のサン・ドニではなく、そのもっと北の郊外にある「サン・ドニ大聖堂」へ行くつもり。フランスの守護聖人でもある殉教者サン・ドニ(聖ドニ)ゆかりの場所だね。 但し、パリ10区のサン・ドニとは違うとはいえ、このパリ郊外のサン・ドニ大聖堂付近には、海外からの移民が多いらしい。ヨーロッパ域内の移民に限らず、アジアやアフリカからの移民も少なくない。その移民たちの中には就業の難しい人々もいる。その結果、犯罪に陥ることもある。つまり、このサン・ドニ大聖堂界隈でも、相当な注意が必要というわけだ。私たちも今日はカメラと必要最小限のお金だけを持って出かけたんだ。(ちなみに、西暦2015年11月に起きたパリ同時多発テロの主犯格の人物もこのサン・ドニ地区に潜伏していたそうな。)
パリ市内から郊外にあるサン・ドニ大聖堂今朝はのんびりと行動開始。パリ市内のアパルトマンを出たのが10時頃だったかな。オペラ座駅から地下鉄に乗り込み、既におなじみのサン・ラザール駅(ノルマンディーのバイユーやガイヤール城へ行くにも利用)で乗り換え、地下鉄13号線の電車に乗り込む。(地下鉄13号線は途中で分岐している。乗り間違えないように気をつけよう。)間もなくパリの郊外にあるサン・ドニ・バシリカ駅で電車を降りる。駅から2分ほど歩き、サン・ドニ大聖堂(下の画像)に到着したのが10時40分。駅からの道標も分かりやすいし、迷うことも無かったね。
ここに殉教者サン・ドニ(聖ドニ)の教会が建てられたのが3世紀後半。そして、7世紀前半にはフランク王国の王ダゴベルト1世がサン・ドニ修道院を建てた。そして12世紀から13世紀にかけて建てられたゴシック様式の建物が、今のサン・ドニ大聖堂なんだそうな。
ゴシック建築の手本となったサン・ドニ大聖堂そんなゴシック様式の先駆となったサン・ドニ大聖堂は、パリのノートルダム大聖堂やシャルトル大聖堂にも影響を与えた。更には、プランタジネット家のイングランド王たち(ヘンリー2世やリチャード獅子心王など)を通じてイギリスなどの外国にも影響したらしい。
そんなサン・ドニ大聖堂の模型が上の画像なんだ。 ・・・ でも、このページの上にある実物の画像とちょいと違う。模型には有るけど、実物のサン・ドニ大聖堂には、正面の左側の塔が無いよね。どうも設計ミスの為に最後まで完成させることが出来なかったらしい。ゴシック様式の先駆的な建物だから仕方ない面もあるのかもしれないけどね。
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