東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

バルセロナで冬の休暇
(スペイン 1995年12月)


14. ゴシック地区で見たサルダーナ
(バルセロナ、スペイン)

考える牛(バルセロナ、スペイン) ガウディの設計したグエル公園からタクシーでカタルーニャ広場まで戻り、そこからゴシック地区に向かう。

その途中で発見したのが、右の彫像。どう見ても、ロダンの「考える人」をもじった「考える牛」だよねえ。

彼の悩みとは、闘牛によって殺されるスペインの牛の運命ということかなあ。

ひところのイギリスや昨今の日本の牛だったら、悩みの種は狂牛病なんだろうな。




ピカソが通った「 4 ガッツ (クワトロ・ガッツ)」
(バルセロナ、スペイン)

4ガッツ(クワトロ・ガッツ)(バルセロナ、スペイン) 今日の昼食のレストランとして私たちが期待していたのは、バルセロナ時代のピカソが通っていた店 「4 ガッツ (クワトロ・ガッツ あるいは 四匹の猫)」(右の画像)。

ピカソは、この店のメニューの表紙を描いたこともあるんだ。それほど常連だったというわけだ。

ピカソの最初の個展も、1900年にこの店で開催されている。ついでながら、ピカソが描いた踊り子は、この店の女性なんじゃないかと私は勝手に決めているんだけどね。

ピカソが通っていた頃の 4 ガッツは、1903年に店を閉めてしまった。その後、1981年に同じ名前で店がオープンしたらしい。でも、残念ながら私達が訪ねた時には、店のドアは閉まっていた。クリスマスだから休みなのかな ... 。

余談ながら、2001年に発行された本によれば、この店の現在の所有者はバルセロナ織物組合なんだそうな。私達がバルセロナを旅した時、既に店は閉じられていたのかな。

チキンが自慢のロス・カラコレス
(バルセロナ、スペイン)

ロス・カラコレス(バルセロナ、スペイン) ピカソが好きだった「 4 ガッツ」の代わりに入った店が、ゴシック地区にある「ロス・カラコレス」というレストラン。

店頭でチキンを焼き、それで客を集めるこの店(日本のウナギ屋と同じ戦略だ)の名物料理は、もちろんチキン。ガスパチオやパエリャも美味しいけどね。

この店に関して詳細を知りたい方は、サイトの中のレストラン・ガイドのコーナーにある「チキンが自慢のロス・カラコレス(バルセロナ、スペイン)」のページを読んでくださいね。

そうそう、バルセロナにはもう一つ私達の気に入りの店があります。ミシュラン二つ星の素晴らしいレストランです。同じくレストラン・ガイドの中の「アルザス風スペイン料理 ネイチェル」を読んでくださいね。

関連書籍

参考になる・・・かもしれない本を探してみました。(本の題名をクリックすれば詳細が表示されます。)




カテドラル前の広場でサルダーナ
(バルセロナ、スペイン)

レストラン「ロス・カラコレス」を出た私たちがやってきたのは、バルセロナのカテドラル(大聖堂)前の広場。

広場には多くの地元の人々が集まり、輪になって踊っていた。これがカタルーニャ伝統のサルダーナ(下の画像)。うん、有り難い。珍しいものを見せてもらったね。

カテドラルの前で見たサルダーナ(バルセロナ、スペイン)

カタルーニャの伝統の踊り 「サルダーナ」

  • カタルーニャ地方独特のフォーク・ダンスのようなもの。11人編成のバンドの音楽にあわせ、輪になって踊る。

    アンダルシアを本場とするフラメンコとは対照的な、静かな踊りだ。

  • 資料によれば、基本的には土曜日の夜と日曜日の正午に、バルセロナのカテドラル前の広場で開催されるらしい。

    私達が見たのは月曜日だったけど、クリスマスだったから特例なのかな。

  • 16世紀には、「不謹慎な踊り」とされ、教会によって禁止されたこともあった。公衆の面前で異性の身体に触れてはいけないという趣旨だったらしい。

  • ある意味ではカタルーニャ民族主義の象徴でもあり、フランコ独裁政権時代にはサルダーナも禁止されていた。

  • 資料によれば、観光客が飛び入り参加することも出来るらしい。但し、踊りの輪の近くにいる自治会の世話役のおばさんに寄付をして、胸にシールを貼ってもらうことが必要なんだそうな。

関連書籍

参考になる・・・かもしれない本を探してみました。(本の題名をクリックすれば詳細が表示されます。)

1995年12月26日(火曜日)

最悪の最終日

一夜が明けて旅の五日目。今日でバルセロナともお別れだ。ところが、連日の暴飲暴食のせいか、家内も私も体調が悪い。午前中一杯はホテルで休養を決め込んだ。

(いつものことで、旅先の二日酔いちゃうんか。)

昼になって空港へ向かった。もし早い便に空席があれば、それで早めに帰ることが出来ると期待してのことだ。ところが全て満席。待合室で手配しておいたフライトの出発を待つしかない。

だけどね、ついていない時には運の悪いことが重なるものだ。予定していた飛行機がテクニカル・プロブレム。結局、離陸したのは予定よりも 3時間遅れ。休暇で出かけた旅だったけど、最後に疲れちゃったね。

悪いことは更に重なる。ロンドンに戻って中二日。今度は年末年始の休暇を過ごすために、私たちはトルコへ飛んだ。ところが、そちらは大寒波。寒さのために家内が体調を崩し、結局ホテルで休むことになり観光も出来ず。さすがに欲張りすぎを反省した冬の休暇だったね。

最新バルセロナ情報
(読者の方からのお便り)

2002年3月にバルセロナへ行かれた T大学の I.A.さんから、最新のバルセロナ情報を戴きました。参考になりますね。I.A.さん、有難うございます。
  • 昨日、3月6日にバルセロナから帰国。ガイドブックに書かれていない事で気がついたことを記します。

  • 10年前のオリンピックのときと比べてだいぶ落ち着きを取り戻していた。

  • メトロもさらに郊外にまで延長され、町の中に泊まらなくても便利になった。

  • 今回は僅かの滞在でしたので、結論付けるわけにはいかないが、日本のガイドブックに書かれている治安 のことはだいぶ大げさではないかと感じた。

  • メトロは1ユーロ、駅によって、改札が切符を入れて左を抜けるのと、右を抜けるのとがあって、戸惑った。見ていると地元の人も間違うみたい。日本は左ですね。

  • ちょっとしたTAPAやCAFEでは日本語のメニューが出てきた。但し、注文は相手が日本語がわからないので、対応する英語かその他でする必要がある。時間がかかるが指差しすれば相手が見つけてくれる。

  • 旧市街の路次には繊維や飾りその他の問屋街があり、一般の人は店に入れてもらえないところがある。よく見ると張り紙がしてある。

「バルセロナで冬の休暇」 (1995年12月)

なお、カタルーニャとバルセロナの歴史に興味のある方は、下にある略年表にも寄り道してくださいね。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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