東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「バルセロナ街歩き (スペイン)」

カタルーニャの歴史とガウディ

バルセロナとカタルーニャ地方の略年表

h06. カタルーニャの再生

  • 19世紀前半、復古的な芸術運動「ラナシェンサ(カタルーニャ・ルネサンス)」が活発化した。

    その頃、カタルーニャ語も文学において復権を遂げつつあった。

  • 1835年、首都マドリッドの中央政府により、修道院の廃止と財産の没収が命じられた。その結果、バルセロナの修道院も略奪され、修道院が集まっていた現在のランブラス通り周辺も荒廃してしまった。

    同じ年、バルセロナの繊維工場に導入された蒸気機関を、暴徒が破壊。スペイン唯一の蒸気機関を動力とする工場が閉鎖に追い込まれた。

  • 1850年、バルセロナの人口が 190千人に達した。

  • 19世紀半ば、繊維産業が発達しつつあったカタルーニャでは、労働者が組織化されつつった。

  • 1855年、カタルーニャにおいてゼネストが行われた。

  • 1859年、バルセロナを取り囲む城壁が撤去された。

  • 1868年、スペインにおいて第一インターナショナル(国際労働者同盟)の支部が設立され、カタルーニャとアンダルシアがその中心地となった。

  • 1873年、スペイン第一共和制が成立し、カタルーニャ人ピ・イ・マラガルがスペイン大統領に選出された。しかし、スペインの統一を維持することが出来ず、彼は辞任。1875年には、王政復古がなされた。

  • 1878年、建築学校を卒業したガウディは、皮手袋の店の注文に応じて、手袋のショー・ケースを作った。高さ2mほどのショー・ケースはフランスの首都パリで開催された万博に出品され、バルセロナの大富豪グエル氏の目に留まった。

    その2年後、グエル氏とガウディが交友関係を持ち、やがてグエル邸やグエル公園を残すことになる。

  • 1879年、バルセロナで最初のカタルーニャ語日刊紙が創刊された。

  • 1883年、ガウディが聖家族教会(サグラダ・ファミリア)の建築に携わることになった。

  • 1887年、バルセロナの人口は 270千人に達した。

  • 1891年、バルセロナにおいて、アナーキズム色の強い労働者組織「連合」が結成された。

  • 1888年、バルセロナで万国博覧会が開催された。

  • 1891年、バルセロナの人口が 510千人となった。

  • 1892年、「マンレサの規範」において、カタルーニャの自治が要求された。

  • 1893年、オペラ劇場においてロッシーニの「ウィリアム・テル」が上演されている最中に爆弾が投げ込まれ、数十名の死傷者が出た。この時期のバルセロナでは、無政府主義者によるテロが多発していた。

  • 1898年、米西戦争においてスペインは大敗を喫し、殆どの植民地を失うこととなった。

    他方、スペインの衰退とは対照的に、産業革命に成功したカタルーニャは繁栄を謳歌し始めた。

    経済的な繁栄は、ムダルニズマ(近代主義)と呼ばれる新しい芸術運動に力を与えた。その代表的な芸術家が、バトリョ邸・ミラ邸聖家族教会グエル公園などを設計したアントニオ・ガウディだった。

  • 1900年、ガウディの手によるグエル公園(当初は分譲住宅地)の造成が始まった。

    その年、セファラディーダ(1492年にスペインから追放されたユダヤ人の子孫たち)の帰還運動が始まった。20世紀前半には、ドイツを中心とするヨーロッパ各国から、セファラディーダがスペインに帰還している。バルセロナにも数千人のセファラディーダが住み、市営屠殺場の一角にはユダヤ教徒のための特別の場所もあるらしい。

  • 1904年、ガウディがバトリョ邸の改装に着手した。

  • 1906年、ガウディがミラ邸の建設に着手した。

    「カタルーニャの連帯」運動が、選挙において候補者を立て、多くの議席を獲得した。

  • 1909年、バルセロナにおいて「悲劇の一週間」事件が起こった。モロッコ派兵のための予備役の召集に反対して起こったゼネストをきっかけに大規模な騒乱が起こり、多くの死者が出た。

    モロッコに派遣された4万人のスペイン軍部隊の多くがカタルーニャ人であったことが、カタルーニャの人々の反感を買ったわけだ。

  • 1914年、第一次世界大戦勃発。スペインは中立を貫いた。

  • 1917年、バルセロナにおいて80人の野党議員が憲法制定議会の召集を要求した。しかし、彼らの集会は非合法であり、当局によって解散を命じられた。

カタルーニャとバルセロナ(スペイン)の略年表


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